2004年11月25日号
 

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農林抄 (論説/農協改革への提言)
 
   「農協と農政改革」
       経済産業研究所上席研究員・元農水省ガット室長 山下一仁
 
 
 規模拡大意欲を持たない兼業農家にとって高い米価の維持は所得確保のため望ましい。農業から退出しようとする兼業農家は農地切売りで勤労者がうらやむ利益を得た。高米価、農地売却、兼業という3種の神器による所得向上を農協は代弁した。しかし、兼業農家の滞留や農地切売りは主業農家の規模拡大や農業所得の増加を阻害し、農業は衰退した。農協は農政改革で対象農家を主業農家に限定することに反対し、集落営農や多様かつ幅広い担い手を対象とするよう求めている。主業農家が一戸もない水田集落が50%もあるからとか、零細分散錯圃では主業農家に農地を集積してもコストは下がらないからだという。・・・


焦 点 「農水省がEPA戦略方針第2弾決定」
 
 
 農林水産省は11月12日、農林水産分野におけるアジア諸国とのEPA推進について「みどりのアジアEPA推進戦略」を決めた。戦略の重要ポイントは@わが国食糧輸入の安定化・多元化A安全・安心な食品輸入の確保Bニッポン・ブランドの農林水産物・食品の輸出促進Cわが国食品産業のビジネス環境の整備Dアジアの農山漁村地域の貧困等の解消E地球環境の保全、資源の持続可能な利用の6点。これは、これまで一部の食料輸出国に頼っていた食料輸入をアジアの国へ振り分けることで食料安全保障の向上につなげ、相手先国の対日農産物輸入が大企業の利益になっていることから、協定締結による利益を農民に振り向けることで貧困等を解消することが狙いだ。



特集 2004年度農林水産祭「天皇杯受賞者決まる」       (農業政策/環境政策
 
   「受賞者の経営紹介」
       週刊農林編集部
 
      〔農産〕(有)すえひろ 「役割分担による高効率農業生産」
      〔園芸〕(有)平田観光農園 「『果物テーマパーク』めざす」
      〔畜産〕清水英夫 「『量より質』重視で高収益酪農」
      〔蚕糸・地域特産〕佐藤裕志 「PC管理で単収向上と有利販売」
      〔林野〕(株)西村木材店 「ISO、JASに先進的取組み」
      〔水産〕川内町漁協青年部 「ナマコ増殖研究で資源管理」
      〔むらづくり〕大分県宇佐郡安心院松本集落 「IUターン者が活躍するまちづくり」


     
読み切り
 
 
解説&論評 「食料・農業・農村政策審議会企画部会」     食料・農業・農村基本法/基本計画
 
    「加工原料乳・野菜経営に直接支払を」
       週刊農林編集部
 
      有機畜産支援し資源循環型振興せよ
      乳製品輸出へ酪農改革山地畜産戦略構築を


     
逐次掲載
 
 

農林水産ニュース&解説

 
 食品・安全
    ニチレイが骨まで食べられる魚製品発売、カルシウム摂取量は数十倍に(11/1)
 米穀・水田
    米先物上場・取引市場の研究<3> 中部商品取引上が市場設計案示す
 畑作・果樹
    日米植物検疫協議で米国が生産ジャガイモ輸入解禁と既発生害虫の検疫除外求める(11/1〜2)
 畜   産
    牛の月齢判別検討会が米国が主張する肉熟成度研究に対し「統計上100%除外はムリ」(11/12)
 金融・農協
    全中によると、第23回全国大会決議の実践状況調査で、9割のJAが記帳運動実施
 構造・農村
    農水省が中越地震対策で「救農土木事業」として査定前着工方式認める通知(11/9)
 
林   野
    環境省が環境税1炭素トン当たり2400円とする案。一部税収を社会保険料に充当する考え(11/5)
 
水   産
    英国南極調査所らが南極オキアミ資源量が70年代に比べ8割減少とする論文をネイチャーに掲載(11/4)