2005年1月15日号
 

(会員制)

  

数量     
   



農林抄 (論説/食料自給戦略への提言)
 
   「中山間地域活性化に求められる地域経営手法」
       島根県中山間地域研究センター地域研究グループ主任研究員 笠松浩樹
 
 
 中山間地域の農家の2大課題は、収益が低いことと後継者がいないことに集約される。儲かる農業ならば子息は帰郷するかもしれないが、中山間地域農業の主力世代が収益向上や後継者確保の明確なビジョンを持てないことも多い。拙稿では、中山間地域の活性化技術の一端を考える。ただし、上記の課題は農業の構造問題や経営的課題に通じるものであるため、「技術」という言葉を用いるならば、テクノロジーよりテクニックやスキルと表現した方が適切である。
 「中山間地域等直接支払制度」の到達点 直接支払制度がもたらした効果は大きい。特に、共同取組活動によって農家が自立的な意識を取り戻し、行動を始めたことは注目に値する。共同取組活動の内容や熟度は集落間で差が見られた。それはむしろ、当事者たる農家が、地域の実状や独自性を踏まえて自ら考えた成果として評価すべきである。・・・


焦 点 「架空補助金で法人化勧誘」
 
 
 農業法人の設立に当って実在しない補助金を交付するかのような文書を配布したり、農業者に実在しない補助事業名を用いて農業法人の設立を持ちかける不正な勧誘が増えていることから、農林水産省はこうした不審な法人設立を持ちかけられた場合には、同省や地方農政局に相談するよう注意喚起している。現在、同省に寄せられた情報は農業法人の設立に当って農水省が「農業法人助成金」を交付するという文書と、農業者に対して「生産振興統合対策事業」を利用するためには法人の設立が必要と持ちかける文書が発覚している。こうした事業・補助金は実際には存在せず、農業法人設立を持ちかけ資本金を騙し取る狙いと見られる。



新春特集 「21世紀農業技術開発戦略の研究」<2>        (季刊特集
 
    「21世紀の農業技術開発戦略における稲育種の方向と可能性」
       (独)農業・生物系特定産業技術研究機構「作物研究所」稲研究部長 井辺時雄
 
      機能性開発へ医療分野と連携
      高出芽・耐倒伏直播適性が課題
      急がれる有用遺伝子の探索
      多収・機能性育種にGM技術


     
読み切り
 
   「注目される農産物の機能成分と商品開発の可能性」<2>
       (独)食品総合研究所食品機能部長 津志田 藤二郎
 
      新機能性評価法の開発と導入
      機能性成分高含有作物の開発
      付表1・ファイトケミカルズに期待される生理的な機能性
      付表2・トアランスジェニックマウスを用いた食品成分の高アレルギー性評価
      付表3・食生活と生活習慣病の関係の観点から注目される遺伝子異変


     
おわり
 
 
解説&論評 「食料・農業・農村政策審議会企画部会」(食料自給戦略の研究<14>) 食料・農業・農村基本法/基本計画
 
    「自給率目標は重点商品ベースに設定を」
       週刊農林編集部
 
      病気予防・健康増進に必要な「摂取目標」立てよ
      資材産業の競争促進でコスト削減を
      環境創造型構造転換へ基本法制定を


     
逐次掲載
 
 

農林水産ニュース&解説

 
 米穀・水田
    農水省が改正食糧法に基づく政府米初の買入入札、新潟コシなど33%が落札残に(12/10)
 
畑作・果樹
    農水省の研究会が加工品にも植物新品種の育成権効力の対象とする報告。自家増殖は順次育成者権拡大(12/21)
 
畜   産
    畜産企画部会等合同部会が酪肉近代化方針の基本的考え方まとめる。認定農業者以外も担い手とする考え(12/10)
 金融・農協
    過去6度の業務改善命令で全農が改革委員会を設置。また、3月には外部通報制度を導入する考え(12/28)
 構造・農村
    農水省が企画部会に農業農村振興に向けた生産基盤整備の新たな展開方向示す
 
林   野
    林野庁が利用が少ない、維持管理が困難な「レクリエーションの森」を廃止など、設定を大幅見直しへ(12/22)
 
水   産
    日中・日韓漁業交渉で、日中両国の漁獲割当を大幅削減。日韓は魚種別漁業種別割当を導入