2005年2月25日号
 

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農林抄 (論説/食育と食料自給率への論評)
 
   「望ましい日本型食生活」
       和洋女子大学大学院教授 村田光範
 
 
 第二次世界大戦後の食糧難対策として占領軍による食糧援助が始まり、特に学童を中心にパンとスキムミルクが給食というかたちで支給されることになった。加えて、当時の日本人はアメリカ兵の立派な体格を目の当たりにして、牛乳や肉を飲んだり、食べたりして、彼らのように大きくなりたいと思ったに違いない。これが今の洋食普及の始まりといえる。そのころ主食であった米は国が強力な統制をするほどに不足していたし、またヤミ米として高値で売買され、このときから市場での正当性と妥当性を持つ商品としては存在しなくなったのである。結論を急ぐと、日本食型食生活は米飯を主食とする食生活であり、加えて、国産米の市場性(消費量)が高まることが期待されるというわが国の特殊事情を持っている。・・・


焦 点 「京都議定書ようやく発効」
 
 
 地球温暖化防止をめざす「京都議定書」が2月16日、発効した。二酸化炭素、メタンなど6種類の温室効果ガス排出量を先進国全体で08年から12年間に90年対比5%削減することになっているが、日本は90年比で6%の削減目標に対し、03年の排出量が逆に8%も増加し、目標達成には14%削減しなければならない。二酸化炭素吸収源として3・9%の削減効果が期待される森林は、財源として当て込んでいた環境税導入が先送りされたことから、年間2000億円の財源不足が見込まれ、現行の整備状況では2.6%程度しか達成できない。政府は追加削減策を盛り込んだ温暖化防止大綱の改訂に着手しているが、目標達成の前途は厳しい。



新春特集 「21世紀農業技術開発戦略の研究」<5>        (季刊特集
 
    「農業経営改革に向けたITの活用」<3>
       〜適正農業規範(GAP)と情報システム〜
       農業情報学会専務理事兼副会長
       農業情報コンサルティング(株)代表取締役  田上隆一
 
      GAPは農産物流通のパスポート
      GAP管理と情報処理
      GAPによる安全確保と流通革新の情報処理
      付表・GAPによる安全性確保と流通革新の情報処理


     
最終回
 
   「グリーンジェネシスと植物工場」<通巻2>
       大阪府立大学大学院農学生命科学研究科教授
       日本植物工場学会会長  村瀬治比古
 
      グリーンジェネシス
      システム制御
      E−plant
      付表1・エネルギー変換システム
      付表2・E−plantシステム


     
最終回
 
    「売れる米づくりへ高付加価値機械化体系確立」
       〜研究・技術開発戦略分野別評価〜
       週刊農林編集部
 
      タンパク40%大豆、1トン超TDN収量飼料稲育成
      新「技術展望」は新基本計画に位置づけよ
      付表・農業研究分野の主要な成果と達成状況


     
読み切り
 
トピックス 「全国担い手育成総合支援協議会が設立準備会」   農業政策/環境政策
 
    「行政・団体一体で担い手確保運動」
       週刊農林編集部
 
 
 <要旨>将来の農業の担い手となるべき農業経営者の育成・確保を図ることが急務との認識から農林水産省に設置した「地域で考える担い手創成プロジェクトチーム」と農業17機関・団体で発足した「全国担い手育成総合支援協議会設立準備会」は2月4日、合同会議を開き、新食・農・村基本計画の実施政策の柱となる品目横断的経営安定対策の対象要件の議論が始まる秋までに、行政と農業団体が一体となって共通の担い手育成・確保に向けた取り組み重点方針を掲げ、全国運動を展開することを決めた。担い手育成・確保運動の重点方針は、@地域水田農業ビジョンに位置付けられた担い手約27万経営のうち、まだ認定者になっていない約14万経営や各市町村の農地利用対策で「今後育成すべき」とした農業経営約19万経営の認定農業者への誘導を加速するA農地譲与税猶予特例を活用、集落営農や農作業受託組織を組織化し、特定農業団体化、特定農業法人化を加速するB米価下落による米作収入減少に対する9割補填などメリット措置を周知し、加入実績がまだ3万戸にすぎない担い手経営安定対策有資格農家約9万戸の加入を促進し、担い手農業者・組織を大幅に増加させるというものだ。
 
 

農林水産ニュース&解説

 
 食品・安全
    米国産牛月齢判別委員会が米側が主張する枝肉成熟度「A40」の有効性を容認。統計学が示すリスクは無視(2/8)
 
米穀・水田
    全国米粉普及推進会議が旗揚げ。製パン業界と連携して地産地消運動を展開(2/8)
 
畑作・果樹
    新「果樹農業振興基本方針」骨子案まとまる。競争力向上へ産地計画策定、新規参入者、生産者組織も担い手対象(2/15)
 
畜   産
    05年度生乳計画生産は4%減。脱脂粉乳過剰在庫で危機感で5000トン在庫削減対策に新規着手(2/9)
 金融・農協
    全中が「経済事業改革基本方針案」まとめる。事業改革5目標を策定し、進捗管理
 
林   野
    地球温暖化防止に向けて「京都議定書」が発効。日本の03年温室効果ガス排出8%増、森林整備も厳しい見通し(2/16)
 
水   産
    政府が水産動物防疫強化で関連法案改正、輸入防疫対小に成魚、観賞用を追加(2/15)