2005年4月5日号
 

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農林抄 (論説/食料・農業・農村基本計画への論評)
 
   「実現追認の時代認識を問う」
       農業ジャーナリスト 大野和興
 
 
 どんな意見でも部分的に賛同できるところはあるものだ。問題は、それがどんな「前提」で組み立てられ、どういう「本質」をもっているかである。今回決定された新たな食料・農業・農村基本計画についていえば、前提は地球規模の市場競争、いわゆるグローバリゼーションであり、本質は効率と低コスト農業を追求することで、日本農業が世界市場競争に生き残ることにある。「前提」とは時代認識のことである。あらゆる価値判断を市場にゆだねる今の極端な経済の仕組みが、これからもずっと続くと見るのかどうか。・・・


焦 点 「BSE検査緩和を容認」
 
 
 食品安全委員会プリオン専門調査会は3月28日、国内での牛海綿状脳症(BSE)検査について、BSE検査から21カ月未満の牛を除外した場合のリスク量は、全頭検査における検出限界のリスクとほぼ同程度として、政府が諮問していた全頭検査の緩和を認める報告書をまとめた。これを受け同委員会は、今後パブリックコメントにかけ、4月末にも正式答申。これを踏まえ厚労・農水両省は政令を改正し、夏には新基準を施行する。今後の議論は米国産牛肉のリスク評価に焦点が移るが、米国ではリスク評価に供する科学的データが少ない上に、データ提供にも消極的で、吉川調査会座長は「今回以上に議論に時間がかかる」との見通しを述べた。



春季特集「新基本計画と21世紀食料・農業・農村戦略の研究」<1>   (季刊特集基本法・基本計画
 
    「『施策の効果に関する評価』抜きの政策提案は実現性を期し難い」<1>
       東京農工大学前学長 梶井 功
 
      望ましい姿と大きな乖離
      米飯給食普及への効果的施策を示せ
      飼料作付け大増産の秘策はあるか
      特定利用権制度発動へは私的財産権への配慮必要


     
つづく
 
    「新基本計画と農政改革」<1>
       食料・農業・農村政策審議会企画部会長
       東京大学大学院農学生命科学研究科教授 生源寺眞一
 
      新基本法と基本計画
      中間論点整理
      パッケージとしての農政改革
      付表・新たな食糧・農業・農村基本計画のポイント


     
つづく
 
    「食料・農業・農村基本計画の問題点」<1>
       〜「緑」ではない品目横断的政策〜
       経済産業研究所上席研究員 山下一仁
 
      食料・農業・農村基本計画の経営安定策
      「品目横断的政策」の内容
      品目横断的政策は「緑」ではない
       (1)生産のタイプと関連しない
       (2)緑ではない「日本型」


     
つづく
 
    「構造改革へ05〜06年で基盤強化方針・構想見直し」
       週刊農林編集部
 
      新基本計画工程表を作成
      09年に農林水産物輸出額6000億円に倍増
      付表・食料・農業・農村基本計画工程表


     
読み切り
 
概  説 「第2期中山間等直接支払い制度の仕組み」       (農業政策
 
       週刊農林編集部
 
      担い手への利用権設定に1500円加算
      最低限の農地管理活動は単価2割下げ
      付表・次期中山間地域等直接支払い制度の交付単価の仕組み


     
読み切り
 
 

農林水産ニュース&解説

 
 食品・安全
    第8次中央卸売市場整備計画が発表、再編必要な11中央卸売市場名を公表(3/17)
 果樹・畑作
    新たな果樹進行基本方針が答申、目指すべき産地の姿を計画設定。温州ミカンは中晩柑しフトで2割削減(3/14)
 
畜   産
    食品安全委員会プリオン専門調査会がBSE検査対象を21カ月齢以上に緩和を容認する最終報告(3/28)

 金融・農協
    全共連が05年度事業計画を決定。計画達成へ保障提供力を強化(3/17)
 
林   野
    森とむらの会が森林整備放棄地を全額公費負担する「新森林管理システム」を提言(3/24)
 
水   産
    FAO漁業閣僚会合が公海の大型漁船に漁船監視システム(VMS)搭載などIUU漁業対策で宣言採択(3/12〜14)