2005年9月25日号
 

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農林抄 (論説/衆院選結果と農協改革への提言)
 
   「トップが腹を括って決断すれば」
       農業評論家 土門 剛
 
 
 郵政民営化を掲げて記録的な勝利を収めた小泉政権。農協改革を含めた農政問題の解決にも全力を挙げて欲しいところだ。農協改革の方向については閣議で規制改革・民間開放推進3か年計画を決定、その中で、農協改革について、信用・共済と経済事業の分離、独禁法適用除外の廃止、外部監査の強化の3本柱を掲げ、官邸主導で実現する方針のようである。焦点の事業分離について農水省は「分離は到底容認できない」と反対の態度だ。具体的な反対理由は、事業の分離は農協法上、選択できるようになっている、独禁法適用除外は、もともと不公正取引は農協であっても認められていない、外部監査は貯金高500億円以上の農協には義務づけられている、というもの。事業分離についての反対理由は失望を禁じ得ない。何よりも郵政民営化後の地域金融の将来像を農水省が把握できていない。・・・


焦  点 「川辺川ダム計画の収用申請取り下げ」
 
 
 計画発表から約40年が経過した川辺川ダム建設計画について国交省は9月15日、県収用委員会に提出していた土地や漁業権など強制収用裁決申請を取り下げた。これにより巨大ダム計画は白紙に戻ったことになる。03年5月の川辺川利水訴訟の控訴審判決で国側が敗訴し、利水計画の見直しを迫られたが、農水省と地元農家の協議が難航し新利水計画策定が遅れていることから、県収用委は8月29日に「審理を進められない状況が長期化しているのは問題がある」と申請取り下げを勧告していた。今後、国交省はダム基本計画を変更して再申請する方針だが、地元との調整が難航している「利水」を計画目的から外す可能性もある。



夏季特集 「農村元気げんき戦略<5>」〜農村地域再生・活性化の研究〜季刊特集
 
    「中山間地域対策と投資論的視座」<3>
       茨城大学地域環境科学科長・大学院同専攻長(教授) 柏 雅之
 
      中山間地域対策における投資的視座
      公的投資対象としての地域マネジメント主体
      投資対象にふさわしい地域マネジメント主体をどう考えるか


     
最終回
 
    「都市農村交流による経済活性化の戦略と主体」<2>
       京都府立大学大学院農学研究科教授 宮崎 猛
 
      農村地域再生・活性化の戦略と主体
      都市農村交流産業と地域経営体
      集落営農を兼営する地域経営体が農村社会を維持できる
      付表1・美山町と京都府の経済成長率の推移
      付表2・北集落における有限会社かやぶきの里の組織図


     
最終回
 
トピックス 「鳥インフルエンザ新防疫対応で生産者が反論」 畜産食品・健康
 
    「茨城集団発生で予防ワクチン求める」
       週刊農林編集部
 
      ウインドレス鶏舎は安全か
      ワクチンの有効性と安全性
      DIVAシステムを提案
      「エライザ」による検査実施を


     
読み切り
 
解  説 「有機学会が『有機農業推進法』試案」         (有機農業
 
    「推進計画に普及率拡大目標設定」
       〜収入補填に「直接支払制度」創設〜
       週刊農林編集部
 
 
 <要旨> EU諸国や韓国に比べ大幅に普及拡大が遅れている有機農業を育成・推進・振興していく総合的政策の裏づけとなる法制度のあり方を検討していた日本有機農業学会(会長・中島紀一茨城大教授)は8月18日、同学会に設置した「有機農業政策研究小委員会」(座長・本城昇埼玉大教授)が取りまとめた「有機農業推進法」試案を岩永農相と谷津義男有機農業推進議員連盟会長(元農相)に提出した。同法試案は、基本理念に@安全で健康的な食品の提供A自然循環機能と生物多様性の維持増進B農業者と消費者の交流・提携の三つを掲げた。理念実現に国が責務として策定・実施すべき施策は、@有機農業生産面積割合と有機農産物割合の拡大目標の設定や総合的・計画的な有機農業推進施策を内容とする「有機農業推進計画」を策定し、これに即して施策を推進するとした。「推進計画」策定に当たっては、「有機農業推進検討委員会」を設置し意見を聞く。委員は有機農業経験者と学識者で構成し、4分の1以上を公募することを義務付けた。有機農業の普及拡大目標達成に向けた主要施策には、@有機農業者と有機農業への転換や新規就農者への収入減少、追加的コストを補填することに加え、良質な環境を形成する有機農業技術を評価し報酬を支払う「直接支払制度」の創設A有機農業者が利用しやすい形への有機農産物認証制度の根本的改革Bビオトープ・魚道の設置、里山の手入れなど自然環境保全を促進する「直接支払い」を含む施策の整備C有機農業者と消費者との交流・提携を促進する「場」の整備D学校給食での有機農産物使用促進など11項目の柱を立てた。
 
     読み切り
 
概  説 「有機畜産物JAS規格」<4>     (畜産有機農業
 
    「JAS調査会が有機畜産物JAS3規格決める」
       週刊農林編集部
 
      購入飼料でも有機畜産可能
      5年間特例で慣行飼料混入認める
      有機畜産物の生産・加工イメージ
     
     [概説項目] 有機畜産物JAS規格/有機飼料JAS規格/有機加工品JAS規格


     
最終回
 
 

農林水産トップニュース&解説

 
 総   合
    日タイEPA交渉が大筋合意、骨なし鶏肉関税3割下げ8.5%に(9/1)
 
米穀・水田
    日タイEPA交渉が
 
食品・安全
    川島隆太・東北大学未来科学技術研究センター教授と大阪ガスが料理が脳を元気にする効果を世界ではじめて実証)
 
畜   産
    食品安全委員会プリオン専門調査会が米国・カナダ産牛肉の輸入再開リスク評価の「たたき台」提示(9/12)
 
金融・農協
    04事業年度末の農協系統金融機関のリスク管理債権が3430億円減の2兆2230億円と減少
 
林   野
    国有林野事業04年度決算は土地売払増で27億円収入超過、新規借入金ゼロ、累積債務増止まる(9/12)
 
水   産
    原油価格の高騰で漁船漁業経営に深刻な影響が出ていることから水産庁が緊急支援対策講じる