2005年11月15日号
 

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農林抄(論説) 「新・経営安定対策への提言」
 
   「地方が制度設計可能な環境保全対策を」
        滋賀県農政水産部長 橋本俊和
 
 
 10月に決定された共同活動、営農活動、ステップアップへの支援からなる農地・水・環境保全向上対策は、農業農村環境の改善に積極的に取り組んできた本県としまして、大変心強く感じるとともに、農林水産省をはじめ関係者の皆様のご努力に心よりの敬意を表する次第です。本県では、農薬・化学肥料を5割以上低減する取組に対する「環境農業直接支払」を平成16年度からスタートさせ、取組面積は全体作付面積の約1割にまで急増しています。また、広域的かつ多様な環境改善を支援するため、流域単位での農業排水の循環利用や、農村の景観改善活動に対して「農村環境直接支払」を開始し、例えば循環利用水量を8倍以上に拡大するなど大きな効果を上げています。・・・


焦  点 「鳥インフル撲滅へ全世界動く」
 
 
 WHO、FAO、OIE、世界銀行による鳥インフルエンザ対策専門家会合が9日、家禽段階で鳥インフルエンザを根絶し、人への感染を防止する世界的な行動計画をまとめた。会議では、世界銀行が開発途上国対策に今後3年間で10億ドルの資金が必要になると試算し、資金供出を呼びかけた。また、WHO、FAO、OIEも加盟国に対して今後6カ月の緊急対策として3500万ドルの協力を求めた。行動計画は、@感染源となる鳥のコントロールA監視B迅速な封じ込めC流行に備えた準備D国家計画Eコミュニケーションの実施――からなる。撲滅をめざす一方で、抗ウイルス薬の世界的備蓄の拡大に向けた迅速な実行を呼びかけた。



秋季特集 「日本型直接支払いと新米需給システムへの提言」<5> 季刊特集
 
    「本格的な農政改革で攻めの交渉を!」
       経済産業研究所上席研究員・元農林水産省ガット室長 山下一仁
 
      小倉武一の嘆き
      虚構の食料自給論
      私が構造改革型直接支払いを発想した理由
      世界の農政
      WTO交渉での段階的後進とその終末
      反転攻勢へ



     
最終回
 
解説と論評 「経営所得安定対策等大綱」<上>    米・麦・大豆農業政策
 
    「経営所得安定規模要件は田畑、受託合算で4f以上」
       週刊農林編集部
 
 
 <要旨>全農家を助成対象としてきた護送船団的価格政策から担い手に対象を絞り経営全体に着目した所得政策へ転換――同じ敗戦国ドイツに遅れること30余年、戦後60年という節目に歴史的桎梏である日本農業構造の構造的改革へ、ようやく農業界挙げて「戦後農政の大転換」に向けて舵を切ることになった。自民・公明両与党の了承を得て農林水産省は10月27日、新たな食料・農業・農村基本計画の柱である品目横断的経営安定対策の具体化と、これと表裏一体の関係にある米政策改革推進対策の生産調整支援策の見直しに加え、車の両輪と位置付け、産業政策と区別した地域振興対策「資源・環境保全向上対策」の大枠の枠組みを盛り込んだ「経営所得安定対策等大綱」を決定した。最大の焦点だった品目横断的経営安定対策のベースである外国との内外格差を是正する「日本型直接支払い」制度の対象要件は、経営規模としてカウントできる面積を担経の対象だった田に加え、畑と作業受託面積を合算できることとすることで、現行担経の基本原則である認定農業者は北海道10ヘクタール以上、都府県4ヘクタール以上、特定農業団体・同要件組織は20ヘクタール以上を維持し、担い手の経営規模拡大の起点とすることにした。また集落等地域の生産調整面積の2分の1以上を受託し、かつ地域の農用地の2分の1以上を作業受託する目標を設定する作業受託組織を追加的に認め、対象を広げた。
 
     <解説項目>
      受託組織は農地の集積目標以上に緩和
      直接支払い水準「生産コスト−販売額」
      「基準期間−当該年」収入差額を9割補填
      付表1・経営所得安定対策等大綱のフレーム
      付表2・生産条件格差是正対策の交付額算定方法


     
つづく
 
トピックス「横田哲治のINFORMATION」        
 
    「天然魚より安心な養殖魚」〜ノルウェ〜
       農政ジャーナリスト 横田哲治
 
 
 ノルウェーの漁業は、海外における日本食が沸き立つなかで注目を集めている。自然のものよりも養殖されたものの方が安心・安全という外食企業の経営者も珍しくない。そこで、ノルウェー水産物輸出審議会代表のオーラ・プラットボルさんに11月上旬に大使館で会見した。赴任以来、3年間日本の市場をみてきた魚の専門家は、ノルウェーの漁業、安心・安全、魚貝類の料理などについてわかりやすく語った。
 
トピックス           
 
    「集荷円滑化対策24県36地帯で初発動」
       週刊農林編集部
 
 
 10月15日現在の05年産水稲作況指数が101となり、41万トン程度の過剰米が発生する見通しとなったため10月28日、作況指数が101を超えた24道府県、作柄表示地帯の4割に相当する36地帯で豊作要因による過剰米9万トンを区分出荷・保管する集荷円滑化対策が発動された。米政策改革実施2年目で初めて。
 
概   説 「今後の麦政策」             (米・麦・大豆農業政策)     
 
    「品目横断対策対応で一大改革」
       週刊農林編集部
 
      麦作経営安定資金、政府無制限買入は廃止
      外国産麦売渡しにSBS方式導入
      コストプール方式維持するが、マークアップ水準は見直し


     
読み切り
 

農林水産トップニュース&解説

 
 米作・水田
    10月15日現在の水稲作況指数101、予想収穫量は4万2000d増の906万3000トン(10/25)
 
畑作・果樹
    大豆情報委が05年産大豆集荷見込み量が平年並みの16万4100d(前年比68%増)に回復と見通す(11/7)
 
畜   産
    Jミルクが05年度の生乳・乳製品需給見通しで乳製品向けが限度数量12万トン超過。中酪が06年度計画生産を抑制
 
金融・農協
    全中が内部監査規範「JA内部監査基準」を制定、内部監査の基本姿勢と実務を定める(11/10)
 
林   野
    林野庁が林業公社を国策としての設立推進を否定し、既往債務は「都道府県処理」の姿勢を鮮明(10/21)
 
水   産
    06年TAC決まる。資源動向が良好なマアジは8万トン増、サバ類は2万8000d増。サンマは業界配慮で前年並み維持(11/7)
 
 

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