2005年11月25日号
 

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農林抄(論説) 「漁協改革への提言」
 
   「それでも大きいことは良いことか」
        21世紀の水産を考える会代表理事 河井智康
 
 
 いま全国的に漁協の合併が進行している。67年当時2443組合あったものが、2005年7月1日現在では1445組合になってしまった。高度成長時代に沿岸環境があらされ、漁協合併助成法(現在は合併促進法)の下に合併が進行したが、その後は停滞し、バブルの崩壊とともにまた進行し始めた。現在は全国漁業協同組合連合会が合併の音頭を取り、98年からは「1県1漁協」なるスローガンも登場した。つまり、現在の漁協合併は単なる経営的理由による漁協の合併ではなく、明らかに一つの政策という性格を持っている。そうであればその良し悪しが論じられなければなるまいが、いまだはっきりとした合意を見ないまま進行しているのはいかがなものであろうか。・・・


焦  点 「花粉症緩和米効果を科学的に証明」
 
 
 農業生物資源研究所はスギ花粉抗原の一部(ペプチド)を胚乳部分に発現させ蓄積した「スギ花粉症緩和米」を開発し、東京大学医科学研究所、島根大学医学部と共同研究でマウスを用いて花粉症症状が緩和されることを世界で初めて証明した。また、経口投与でのアレルギー緩和機能に関する免疫学的な作用機序を明らかにすることに成功した。花粉症緩和米を食べさせたマウスは、普通米を食べさせたマウスに比べてクシャミが3分1程度に低下するとともに、体内成分の変化とアレルギー症状の緩和が一致した。今後、ヒトへの利用に向けた安全性試験を進め、身体への負担や副作用が少なく効果の高い花粉症治療の確立をめざす。



特   集 「2005年度 農林水産祭」
 
    「天皇杯受賞者決まる」
       週刊農林編集部
 
      〔農産〕朱円麦作集団「春小麦新収穫方式で安定生産」
      〔園芸〕三浦園芸「最先端生産技術とビジネス農業」
      〔畜産〕石賀博和・恵子夫妻「労働時間1/4の繁殖経営実現」
      〔蚕糸・地域特産〕沖縄長生薬草本社「沖縄ウコンを全国に広める」
      〔林産〕田中惣次「低コスト生産と森林サービス充実」
      〔水産〕甑島地区キビナゴ資源管理協議会「島が一つになって資源管理を実践」
      〔むらづくり〕沖縄県中頭郡読谷村渡慶次集落「ユイマールの精神で多彩な活動」


     
読み切り
 
構造分析と解説 「2005年農林業センサス・農山村地域調査」<1>  農業政策
 
    「集落協定で農地2割、水路6割、棚田・溜池5割保全」
       週刊農林編集部
 
      直売所8840集落、1万3497箇所、利用約2億2600万人
      農振農用地は全耕地の85%、405万ヘクタール


     
つづく
 
トピックス NPO法人「日本で最も美しい村」連合      (環境政策
 
    「7町村が『日本で最も美しい村』宣言」
       週刊農林編集部
 
 
 <要旨>総務省の大号令下で「平成の大合併」が進み、小さくてもすばらしい地域資源を持つ村の存続や美しい景観の保護が難しくなっていることに危機感を抱いた「七人の侍」が、フランスはじめ既存のガイドブックには載っていない素朴で美しい小さな村々が自らの手で地域を活性化し観光を中心に新たに注目されるきっかけをつかんでいる世界の「最も美しい村」づくり運動をモデルに、町村合併の道を選ばず頑固にその町、村ならではの美しく魅力的な景観や自然、文化を守り、地域資源として観光的付加価値を高め、地域を活性化、自立していこうと同じ志を持って立ち上がった――。
 
ル   ポ「東京ファーマーズマーケット2005」           
 
    「農と食文化の融合めざし一大交流」
       週刊農林編集部
 
 
 <要旨>農林水産業から日本を元気にする国民会議は11月16日、東京・丸の内と銀座で第1回目となる「ファーマーズマーケット2005」を大展開、総勢8万8000人の消費者が参加した。同イベントのメインテーマは「シェフがつなぐシェフとファーマーの美味しい関係」で、シェフが選んだ135の日本の元気な農家が青空市で新鮮かつ安心・安全な自慢の農産物を声高らかにアピールした。屋内会場ではシェフらが出展者の特産物を使った美味しい食べ方を提案、食文化セミナーやミニ植物園など多くの会場で多彩な催しが開かれ、日本の食を支える農家と食文化を提案するシェフが日本農業と食文化の未来について消費者と共に考えるこれまでにはなかった斬新なイベントとなった。
 
 

農林水産トップニュース&解説

 
 食品・安全
    政府が09年までの物流政策方針示す「総合物流施策大綱」を閣議決定、「グリーン物流」を積極推進(11/15)
 
畑作・果樹
    全農が施設園芸における節油技術を冊子にまとめ、「ハウス適温管理運動」を展開
 
畜   産
    農水省が家畜改良増殖体制の強化に向けた報告書、能力本位の種雄牛利用を重視(10/31)
 
金融・農協
    中川農相が農林漁業金融公庫は廃止し、農林漁業者向けや超長期融資に限定し独法化する考え(11/15)
 
林   野
    森林・林業再生プロジェクトチームが学校の木造化や森林所有者負担軽減策を示す中間論点整理
 
水   産
    会計検査院が築いそ整備事業に不適正採択があることを指摘。漁獲増加見込量を過剰に見積もり(11/8)
 
 

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