2006年1月25日号
 

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農林抄 (論説/農林水産予算への提言)
 
   「効果上がるか集落営農重点支援」
       宮城大学事業構想学部教授・学部長 大泉一貫
 
 
 田が広がる東北のある県の平成15年の農業出荷額は約1800億円。平成の初め頃には3000億円を超えていたのだから、その衰退ぶりは目を覆うばかりである。農業全体がそうなのではない。野菜地帯の千葉、茨城は4000億円、畜産地帯の鹿児島も4000億円。ひとり、水田などの土地利用型農業が衰退しているのである。土地利用型農業には構造改革が必要であり、成功する経営者が欲しいのである。こんな危機意識は、20年以上前から農水官僚の中にも醸成されていた。それが平成4年の「新農政プラン」となって現れ、その後、一連の経営者育成政策が次々と打たれることとなった。平成11年の「新基本法」には、市場原理の導入と経営者育成が盛り込まれ、リスクを背負う経営者のセーフティネットとして、経営安定対策ができたのは昨年である。曲がりなりにも、農業の経営者育成政策が完成したといえよう。その間に、土地利用型農業の衰退が急激に進んだのだから、遅すぎると言えば、遅すぎる。構造改革には最後のチャンスかもしれない。・・・


焦 点 「処理不可能乳発生が回避」
 
 
 増産・回復基調が続く生乳生産と牛乳需要の低迷を背景に、年末年始に都府県で1万トン程度の処理不可能な余乳の発生が懸念されていたが、酪農家、乳業者の懸命な努力で最悪の事態は回避された。Jミルクでは「年末年始期に1万トン程度の処理不可能乳が発生する可能性がある」と早くから警鐘していた。こうした状況を受け、関東生乳販連は生産者に「子牛の全乳ほ育」を呼びかけ、九州生乳販連では高齢牛の淘汰など生産抑制対策を実施。一方、乳業者は効率的な配乳による貯蔵タンクのフル活用や乳製品工場のフル操業で対応。またスーパー等の積極的な販売促進で生乳需要が当初予想よりも落ち込みが少なかったと見られる。



特 集 「2006年度 農林水産予算」農業・環境政策
 
   概説「農業構造改革へ4.6%減2兆8310億円」
          週刊農林編集部
 
       2年連続3兆円割れ、6年連続マイナス
       品目横断政策の周知・体制整備に3億7000万円
       集落営農の組織化加速に90億円増107億円
       にっぽん食育推進事業に6.7倍増40億円
       6000億円目標達成へ輸出倍増対策13億円満額
       「緑の雇用」後継67億、省エネ型漁業構造改革177億円
 
 
特 集 「2006年度 農林水産主要新規施策の解説」  
 
       農業構造改革の推進
 
品目横断的政策への転換/担い手の育成・確保/人材の育成・確保等/農地の有効利用の促進/IT活用による環境保全型農業/革新的営農特別対策/飼料自給率向上特別対策/新技術開発と実用化の促進/農林水産分野の国際協力の推進/構造改革を加速化する基盤整備/農業水利施設等の更新・保全/快適で安全な農村の暮らし
       食料供給・消費システムの改革
 
食育の推進/科学に基づいたリスク管理/防疫体制等の強化/農産物の安全性等の確保/輸出倍増対策の強力な推進/フードシステムの改革/IT活用による地産地消の推進
       地域資源を活かした農村活性化
 
農地・水・環境の保全向上施策の構築に向けた取組/バイオマス収集・変換・利用システムの構築、利活用の高度化/都市と農山漁村の共生・対流/農村経済の活性化/鳥獣害防止特別対策/中山間地域等直接支払制度
       森林吸収源対策の総合的推進
 
森林の整備・保全の推進/国民参加の森林づくり等の推進/新生産システムの確立/担い手確保・育成と山村活性化/違法伐採対策/災害に強い森林づくり
       構造改革を通じた水産業・漁村再生
 
漁業の構造改革/水産資源の保存・管理とつくり育てる漁業/安全で安心な水産物の供給/漁港・漁場・漁村の総合的整備による水産業・漁村の活性化税制改正

      
〔主な税制改正〕
 
農業経営の安定化・構造改革の促進/バイオマス利活用、食品産業の競争力強化/森林・林業振興対策/水産施策の推進/共通の事項
 
       組織改正
 

 

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