2007年3月25日号
 

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数量     
   



農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「チーズ向け拡大に期待と不安!」
        北海道農民連盟事務局次長 久須田洋治
 
 
<書き出し> 平成19年度の加工原料乳生産者補給金単価と限度数量、関連対策が決まった。加工原料乳生産者補給金単価は飼料費の上昇などを反映して15銭引き上げとなったが、酪農家の経営収支の状況や今後の飼料価格の上昇見込みなどを踏まえると、上げ幅については不十分と言える。補給金単価の上げ要素(34銭)と下げ要素(19銭)について農水省から説明を聞いたが、どうも数字合わせの印象が強く、これもコスト変動率方式の限界か。また、限度数量が5万トン削られ198万トンと200万トンの大台を切ったことは極めて残念である。限度数量設定の考え方についても農水省から説明を聞いたが、どうも補給金財源予算(約211億円)をベースに単価の上げ幅と数量の削減幅が調整されたのではないか。単価上げで生産者団体に、数量削減で農水省に、予算削減(約2億円)で財務省に、それぞれの立場に配慮した内容ではないか。やはり、緊縮財政下で一般財源の縮減を図ったものといえるのではないかというのは勘ぐりすぎだろうか。・・・





焦  点 「日本食『認証』でなく『推奨』に」
 
 
 認証制度により「正しい日本食」を海外で普及させることを目的に農相の肝いりで検討していた「海外日本食レストラン認証有識者会議」が、3月16日の最終報告当日に会議名称を「認証」から「推奨」に変更したうえで、国ではなく民間組織が主体となり海外の各都市が推奨したレストランに推奨マークを交付する仕組みを提言した。松岡農相は「海外では、日本食レストランと称しつつも、食材や調理方法など本来の日本食とはかけ離れた食事を提供しているレストランも数多くある」ことから認証制度確立をめざしたが、政府の関与について国内外からの批判を受けて後退した格好だ。



特  集「飼料自給戦略の研究」<7> (季刊特集畜産
 
   「飼料自給率の向上に向けた飼料作物品種の開発の現状と展望」
      〜イタリアンライグラスとフェストロリウムの育種〜
       東北農業研究センター
       飼料作物育種研究チームサブチーム長 上山泰史
 
      イタリアンライグラスの冬作栽培
      ライグラス類の周年採草利用
      新草種「フェストロリウム」の育種


     
読み切り
 
   「粗飼料自給に関する幾つかの事例」<2>
       宮崎大学農学部前副部長・教授 杉本安寛
 
      わが国の粗飼料自給における特殊性
      粗飼料自給の方向性


     
つづく
 
   「資源循環型畜産におけるコントラクターの役割」<最終回>
       九州大学大学院農学研究院助教授 福田 晋
 
      飼料生産の主体とコントラクターの形態
      コントラクターを活かす
      仲介・調整組織
      コントラクターを核とした資源循環型地域農業システムの再構築にむけて
      付表・コントラクター利用システムのタイプ


     
最終回
 
特  集「2007年度畜産物価格・関連対策」 (季刊特集畜産
 
   「加工原料乳補給金が5年ぶり引上げ」
       週刊農林編集部
 
 
 <要旨> 農林水産省は3月8日、07年度畜産物価格及び関連対策を決定した。今回の焦点は、「飼料高騰対策」と「限度数量」、さらに新たな需要増が期待される「チーズ対策」の3点。とくに、バイオマス燃料増産の世界的取組みにより将来的に飼料価格が高騰が見通される中にあって、その農家負担のセーフティネットをどう構築するかが集中的に議論され、「現在の価格高騰をいかにして畜産物価格に反映するか」の攻防となった。加工原料乳生産者補給金算定において短期的な対応として、4―6月期の飼料推定価格を折り込むことで政治決着し、これにより1kg当たり10.55円と前年より15銭アップした。5年ぶりの引上げだが、4―6月期の推定価格を折り込こまなければ9銭アップにとどまった。長期的な対応としては、6月に現行の配合飼料価格安定制度の見直しを議論することとなった。農家支援策では、飼料高騰により生産費が収益を上回った場合に飼料購入費を低利融資する「家畜飼料特別支援資金」を新設した。限度数量は生産者団体が脱脂粉乳在庫過剰対策(5000トン削減)に取組むものの、昨今の特定乳製品の需要不振を反映して5万トン削減の198万トンとした。この一方で、生乳生産基盤を支える用途として期待が大きいチーズ等向け事業(生乳需要構造改革事業)を単年度事業から3カ年事業に改定した。食肉関係では、指定食肉安定価格、指定肉用子牛の保証基準価格・合理化目標価格は、酪農と同様に配合飼料価格の上昇など上げ要因があるものの、労働費等の減少で相殺され、いずれも据え置かれた。
 
   主な関連対策〈新規・組替え〉の解説
 
 
 牛乳乳製品消費拡大特別事業/広域指定団体生乳需要緊急確保事業/広域生乳流通体制確立事業/肉用牛繁殖基盤強化総合対策事業/国産飼料資源活用促進総合対策事業/家畜飼料特別支援資金/畜産環境緊急特別対策事業/食肉等流通合理化総合対策事業/畜産副産物需給安定体制整備事業/家畜生産新技術有効活用総合対策事業/高病原性鳥インフルエンザ防疫強化緊急対策事業
 
   06年生産費調査
 
解  説「FTA農業交渉戦略の構築と展開」 (国際
 
   「米9割減など農業生産7割減少」
      〜農水省が国境措置撤廃の影響試算〜
       週刊農林編集部
 
      経財諮問会議での検討事項
      食料自給率12%に低下、失業率10%に上昇
      影響試算の方法と結果
      北・西日本経済に打撃、地域間格差拡大


     
読み切り
 
 
      人材こそが地域資源
      終わりに
      付表・里地里山再生モデル事業の概要(愛媛県資料より作成)
 
解  説「指定漁業一斉更新」 (水産
 
   「資源悪化で公示隻数2割削減」
       週刊農林編集部
 
 
 水産庁は3月8日、今年8月1日付で実施する「指定漁業の許可等の一斉更新」の処理方針と公示隻数(案)を決定した。一斉更新は水産資源の持続的利用を確保し、資源水準に見合った漁業生産体制を確立するため、漁業法に基づき5年に1度、我が国の主要な漁業種類について大臣が、操業海域や資源状況党を勘案して漁業種類ごとに許認可をすべき船舶の総隻数を公示し、その枠内で漁業者に許認可を行うもの。02年8月の指定漁業の公示隻数2489隻に対し、今次の一斉更新の公示隻数は近年の資源悪化等を反映し、480隻減の2147隻となった。漁業秩序の適正化では、沿岸・沖合漁業紛争について広域的なものは国が、地域的なものは都道府県が中心となって、当事者間の話し合いの場の設定の斡旋、話し合いの仲介等により解決に向けた積極的な関与を行なう。
 
トピックス「フーデックスでスイーツを特集」
 
 
 社団法人日本能率協会などが主催する「FOODEX JAPAN2007」が3月13から16日まで千葉県幕張メッセで開かれ、9万5千人を超える来場者でごった返した。今回は国内、海外出展ゾーンに世界64の国と地域から2400社を超える企業が出展、来場者の関心が高かった『スイーツ&ティー・コーヒー』を特集企画として初めて設置し、独創的なスイーツ創りへの提案は、来場者の人気を集めた。