2007年6月25日号
 

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農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「魚介類の消費減因分析不十分」
        鹿児島大学水産学部准教授 佐久間美明
 
 
<書き出し> 18年度水産白書で特集されたT章「我が国の魚食文化を守るために」の分析は、3月に閣議決定された新水産基本計画の基礎資料になったものだという。確かに、水産物の優れた栄養特性、平成7年頃をピークに減少する我が国魚介類消費量、世界的には拡大する水産物需要、等の現状が解りやすく示されている。また、世界的に停滞する水産物供給のなかで「水産物奪いあいの時代」に向かうという。欧米や中国が日本より高く水産物を買うことが多い最近の状況を示す「日本の『買い負け』」というキーワードは多くのマスコミでも紹介された。ただ、白書の特集で水産物貿易・消費動向の現状は手際よく紹介されているが、その原因や対策の記述については物足りない。例えば「『魚離れ』の原因は何か」について大日本水産会のアンケートを引用し「子供が嫌い、割高、調理が面倒」をあげているが、この調査は平成17年に、日ごろ食事の主菜に魚介料理より肉料理が多い人(56%)にその理由を尋ねたものである。1時点での調査結果のみからは、平成7年までは魚介類消費量が増加傾向を示し、その後減少傾向を示している理由は分析できない。・・・





焦  点 「ヨーロッパウナギ漁獲規制」
 
 
 希少動物の保護に関するワシントン条約締約国会議が6月3〜15日までオランダ・ハーグで開かれ、EUが提案したヨーロッパウナギの「附属書U」への新規掲載を賛成多数で可決した。ヨーロッパウナギの稚魚は中国で養殖され、日本に輸出されている。近年乱獲による影響で資源量が70年代の1.2%にまで激減したため、EUは農相理事会で域内のウナギ稚魚漁獲量を2013年までに60%削減することを決定している。附属書Uは現在必ずしも絶滅のおそれのある種ではないが、厳重に規制しなければ絶滅のおそれがある種。これらの種の輸入には輸出国の輸出許可証が必要になるため、今後、輸入に影響が出てくる惧れがある。



解説&論評「2006年度版 水産白書」 (水産
 
   「魚食離れ阻止へターゲット戦略を」
       週刊農林編集部
 
      大人も子供も、魚は「面倒」
      全世代の魚離れに“衝撃”
      “朝食”に魚を?!
      住宅事情も「魚離れ」に拍車
      「焼く」「煮る」料理法が衰退
      潜在的なポテンシャル大きい
      表1 年齢階級別 肉類・魚介類の摂取量の変化
      表2 世帯主の年齢階級別の世帯員1人当たり生鮮魚介類購入量の推移(世代別)
      表3 魚介類消費量のすう勢


     
読み切り
 
解説&論評「2006年度版 森林・林業白書」 (森林・林業
 
   「力強い林業・木材産業を復活!!」
       週刊農林編集部
 
      経営意欲低下に「活!」
      国産材飛躍に追い風
      力強い林業・木材産業へ3課題
      林業復活に国民の期待


     
読み切り
 
分析&解説「水田利用構造のトレンドと将来予測」 (政策米・麦・大豆
 
   「不作付等非利用田35万ha、2割弱に拡大の惧れ」
       週刊農林編集部
 
      農地・水田の利用構造の変化と趨勢
      可耕地全体では非利用耕地3割、100万ha超
      経営田耕地における水田利用状況
      利用構成は稲4割、転作物5割弱、非利用田1割強


     
読み切り
 
解  説「コメ価格センターが取引ルール改定」 (政策米・麦・大豆
 
   「落札率2回連続5割未満銘柄は変動値幅」
       週刊農林編集部
 
トピックス「だから納豆は素晴らしい」
 
   「納豆は日本の誇る独自伝統文化」
       週刊農林編集部
 
 全国納豆協同組合連合会は6月12日、東京・日本青年館で「だから納豆は素晴らしい」をテーマに第2回納豆シンポジウムを開き、納豆の栄養や未来について話し合った。
 
 
農林水産ニュース&解説
 
 食品・安全
    米国で中国産ペットフードでペット死亡が相次ぎ農水・厚労両省が中国産植物性タンパク質を検疫強化
 
畑作・果樹
    野菜茶業研究所が「トマト黄化葉巻病の防除に関する技術指針(暫定版)」をまとめる
 
畜   産
    農水、厚労両省が米国産牛肉の「全箱開梱検査」を終了し、抽出検査に変更すると発表(6/13)
 
金融・農協
    農林中金とJAバンクが農業振興を多角的に支援する「JAバンクアグリサポート事業」創設を決定
 
林   野
    森林総研が樹木の遺伝子組換え技術の簡素化と効率化に成功
 
水   産
    政府が新たな「漁港漁場整備長期計画」を閣議決定。11年には水産物を約14.5万d増産