2007年9月25日号
 

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農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「農地政策の見直し」への論評
       東北大学大学院農学研究科長・教授 工藤昭彦
 
 
<書き出し> 「農地政策の見直し」のねらいは担い手への面的利用集積。そのために所有と利用を分離し、利用については一般企業にも広く門戸を解放する。認定農業者等と同等の資格で賃借を「原則許可」する担い手に一般企業も位置づけられたのだ。早速各方面から「当初の目的は地域の担い手に農地を集積するはずでなかったのか」と批判を浴びたのも無理はない。その点にどう折り合いをつけるかはこれからだ。ネット上で一元化した農地情報を提供するのが「全国農地情報センター」。ただ、複雑な利害や思惑が絡む個人情報をどこまで一元的に公開できるのか、100億を超える概算要求額の費用対効果を含めて慎重な検討が必要だ。興味深いのは全国全市町村に設置する農地の「面的集積組織」。地権者からの申し出を待つのではなく、自ら現場に積極的に働きかけ、代理・委任で農地を集めて担い手にまとまった形で貸し付けるための組織だ。これがうまく機能するようなら、土地利用型農業の構造改革を拒み続けてきた零細分散錯圃からの解放も夢ではない。・・・





焦  点 「カーボンニュートラルとは?」
 
 
 森林総合研究所は9月18日、京都議定書に対応した森林のCO2吸収量の算定方式を図解入りで解説したHPを開設した。算定方式の方法論も重要だが、それ以上に国民に理解してもらいたいのが「カーボンニュートラル」の意味である。どれほどの人が正しく理解できているのだろうか。植物のカーボンニュートラル論は、植物の成長過程における光合成によるCO2の吸収量と焼却によるCO2の排出量が相殺され、大気中のCO2の増減に影響を与えないということだが、同HPの「樹木の二酸化炭素吸収量と炭素量、バイオマスの関係」「木1本に含まれる炭素の量」で解りやすく説明している。多くの人に訪れてもらいたいHPだ。



        資源循環・環境創造型バイオマス戦略 第3弾
夏季特集 「国産バイオ燃料増産の研究」<5>
 (季刊特集
 
   「国産バイオ燃料の大幅な生産拡大に向けた
    資源作物の栽培研究及び品種改良の現状と課題」<2>
       農業・食品産業技術研究機構作物研究所研究管理監 荒木 均
 
      農林水産省バイオマスプロによる資源作物の研究計画
       (1)テンサイ
       (2)バレイショ
       (3)カンショ
       (4)ソルガム
       (5)サトウキビ
      おわりに


     
おわり
 
 
解説「新たな農地制度」農業政策
 
   「農地賃借の『原則自由化』示す」
 
      農地の「所有」と「利用」を分離
      新たな面的集積
      集積組織と既存組織の整理を
      農地情報の一元化
      企業参入は担い手の補完的存在
      賃借権規制緩和
      事後チェックと退出時ルールを
      新たな農地制度体系(見直しの方向)<案>
      面的集積システムのための予算措置


     
読み切り
 
特 集 「2008年度 農林水産主要新規施策の解説」<中> 
 
       「美しい森林づくり」の推進と国産材の復活
 
国民ニーズを捉えた「美しい森林づくり」に向け多角的な森林整備の推進/森林資源の利活用による地域の新たなビジネスの創出/木材の加工流通体制の整備と林業生産コスト削減による国産材の競争力の向上/流域保全のための効率的かつ総合的な国土保全対策の推進―大規模山地災害総合対策―
 
 
農林水産ニュース&解説
 
 経営・構造
    農水省が次期土地改良長期計画策定に着手。農村の生活環境やバイオマス等の成果指標盛り込む方針(9/7)
 
米麦・水田
    07年産米の入札取引が第3回入札取引で初落札。「千葉コシ」が2回連続で全量不落札で新ルール適用
 
畜   産
    農水省が07年度酪肉近代化基本方針工程表を決定。肉用牛繁殖雌牛増頭を1000頭増の年間1万2000頭(9/11)
 
畑作・果樹
    東北農業研究センターが良質な稲発酵粗飼料を生産する栽培条件を確立。収穫適否を籾黄化率や葉色値で判定(9/3)
 
農協・経済
    農林漁業金融公庫が新たなビジネスモデルの実現に向けた経営戦略を策定(9/14)
 
食品・安全
    富士経済によると07年外食市場規模は0.2%増の33.5兆円と見通す
 
環境・技術
    農林水産技術会議が「遺伝子組換え農作物等の研究開発の進め方」で中間とりまとめ
 
林   野
    農水省が緑資源機構の組織廃止後に一部事業を受け継ぐ経過措置法人に「森林総合研究所」を選定
 
水   産
    全国資源評価会議がTAC魚種を資源評価。争点のマサバ太平洋系群は前年の過小評価で資源量が倍増(9/13〜14)