2008年4月25日号
 

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農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「飼料米振興に向けた課題〈上〉」
       東京農業大学農学部准教授 信岡誠治
 
 
<書き出し> 世界の穀物(トウモロコシ、小麦、大豆、米など)需給が逼迫し、価格が急騰している。米や小麦などは各国が輸出制限や輸出規制を始めており、一部の国では食糧デモの発生も伝えられ世界食糧危機の突入前夜の様相を呈してきた。穀物価格急騰の最大の要因は、2つある。一つは食糧とエネルギーの競合で、アメリカでトウモロコシからのバイオエタノール生産が本格化したこと。もう一つは人口大国の高度経済成長にある。ブラジル、ロシア、中国、インドの経済成長で畜産物需要の増大などで穀物需要が高まっていることである。わが国畜産は「海外からの安い輸入穀物」を土台としてきたが、このビジネスモデルが崩れつつあるのが実情である。このままだと畜産危機(畜産農家の廃業・倒産)が本格化、畜産の縮小過程に入ることが懸念される。まさに、構造的な畜産危機の到来である。(つづく)





焦  点 「食の安全・安心対策関連法案」
 
 
 民主党は4月17日、農林水産省消費・安全局、厚生労働省食品安全部を農水省の外局として設置する「食品安全庁」に統合移管することを盛り込んだ「食の安全・安心対策関連法案」を衆議院に提出した。この一方で、食品安全委員会はリスク管理機関からの独立性が十分に担保されず、体制も脆弱と批判。独立性を担保し、機能強化するため、同委員会の構成を消費者代表、食品産業経験者等を含むものへと変更し、委員会の下に科学委員会を置く。若林農相は「健康の観点からのものと、食品の視点を統合的に行政を執行することが可能かどうか解決しなければけない問題が多いが、検討に値する」と一定の評価をする。



春季特集「遺伝子組換え農作物研究の展開」<3> (季刊特集
 
   「遺伝子組換えによる新しい花色の開発」<1>
       サントリー(株)植物科学研究所所長 田中良和
 
      はじめに
      開発が必要な技術
      花の色
      花が青くなる仕組み
      遺伝子組換えによる青い花の開発
      青いカーネーションを作る
      図1.花の色素の主成分であるフラボノイドが合成されるしくみ。
      図2.遺伝子組換えにより花の色が変化した例

     
つづく
 
   「機能性に着目した遺伝子組換え農作物開発の最前線」
       農業生物資源研究所遺伝子組換え作物開発センター長 高岩文雄
       JSPS特別研究員 若佐雄也
 
      機能性を付与した組換え
      農作物の開発
       (1)生理活性ペプチド・機能性タンパク質
       (2)抗 原
       (3)機能性代謝産物
      表1食品由来の機能性ペプチドやタンパク質
      表2植物を利用した経口ワクチン例

     
読み切り
 
解  説「バイオ燃料技術革新計画」 (政策/バイオ)
 
   「バイオ燃料製造コスト1g40円めざす」
 
      食料と競合しないセルロース活用
      専用のバイオ燃料原料を栽培
      年10〜20万キロリットルを生産
      外部エネルギー不要の製造工程
      製造工程統合する次世代技術

     
読み切り
 
解  説「海外食料需給レポート2007」<3・大豆> (政策
 
   「07年度減産反動で大豆作付流入」
 
      6・5%減の2億2030万dと大減産
      08年度米国作付が17・5%増の7479万エーカー
      付表・世界の大豆生産の状況
      付表・世界の大豆の期末在庫量(水準)の推移

     
最終回
 
解  説「森とむらの会レポート」 (政策
 
   「市町村合併による農林水産行政変貌」〈上〉
 
      出先機関は専門能力不足
      栄える中心部、廃れる周辺部

     
つづく
 
解  説「JAグループ 集落営農組織の今後の支援方向」 (政策
 
   「集落ビジョン」策定意欲を促進
 
      集落ビジョン策定の取組みは14%
      リーダー掘り起こしと負担軽減
      農地集積と法人化をバックアップ

     
読み切り
 
 
農林水産ニュース&解説
 
 米麦・水田
    全中が08年産飼料米の手取り水準を60キロ当たり700〜1000円程度になると試算
 
畜   産
    農水省が配合飼料安定制度参加を畜産関係補助事業に参加条件に(4/8)
 
畑作・果樹
    ハイポネックスジャパンと出光興産が微生物や天然素材「ハイポネックスエコガーデンシリーズ」開発(4/18)
 
食品・安全
    日本食品化工が非GM確保困難で米国産GMトウモロコシによるコーンスターチを供給
 
環境・技術
    農水省が独立行政法人が行なう遺伝子組換え作物の野外栽培実験指針を見直しへ(4/18)
 
林   野
    林野庁が国有林野事業において08年度に重点的に取組む技術開発課題を発表(4/10)
 
水   産
    水産庁が07年度の南極海での捕鯨調査結果を発表。ザトウクジラが調査海域のほぼ全域に分布